2014年8月15日金曜日

【北アルプス縦走 Day 3 & Day 4】2014年8月13-16日 燕岳2762m、大天井岳2921m、槍ヶ岳 3180m -憧れの初縦走 & 槍ヶ岳に行ってきた!嵐の中の下山編

Day3 - 8月15日

朝4時、隣のおっさんの目覚ましで起こされる。既に多くの人が既にもぞもぞしてる。

なぁんか違和感。頭痛い。偏頭痛のような、でも頭の中心からぐわんぐわん。顔もむくんでパンパン、食欲もない。まさかこれが高山病?とりあえず深呼吸。しっかり吸うためにしっかり吐く!硬くなってきたフランスパンを無理やり頬張り、コーヒー流し込み、身支度。そうこうしてるうちに頭痛治まる。

5時にケンさん、きょんちゃんと合流。なんかみんなグロッキー。みんなテントでは強風で全く寝られなかったそう。きょんちゃんは、テントポールまで曲がってしまい、4時前には撤収したそうな。はい、天気大荒れ。強風そして雨。満場一致で槍沢まで下山することになりました。次回は晴れてるといいな。。

大喰、中、南、今回は行けないけれど、また来ればいい。天狗池の逆さ槍、見れないけれど、また来ればいい。山はいつだってそこにある。てことで、まだ寝てる(であろう)ケイちゃんは放って3人で出発します。下るぞーーー!!

ひたすら斜面下っていきます。あんま人いない。ところどころに雪渓が見えます。しばらく行くと、洞穴に遭遇。


播隆窟。槍ヶ岳を開山した念仏行者、播隆さんが利用した岩屋とのこと。53日間篭り念仏唱えたそう。どんだけ山ヤなんだ。

どうやら播隆さん、どんでもないアルピニストで、槍ヶ岳には5回登り、多くの人が登れるようにと、岩峰に鉄鎖を設置するよう尽力したりしてる。新田次郎『槍ヶ岳開山』の主人公としても描かれてるみたいです。


雪渓です。


雪渓を渡ります!穴が開いて、下を溶けた水が流れてる。シュルンド、天然の冷房ですね。俺が先に渡り、キョンさん、ケンさんをパシャリ。

水沢です。ここ地図上では水場とされています。

ガスが晴れたり晴れなかったり。

これ、晴れてたら絶景なんだろうな。これだけでも綺麗。緑綺麗。

雪渓を下ります。ツルツル滑るなー軽アイゼンあったほうが良かったかも。
雪渓を登ってくる登山者のほうが圧倒的に多く、すれ違うのが大変でした。

そしてあっという間に槍沢ロッジ。早く着きすぎました。結構雨が激しくなってきた。


多くの人が雨宿りし始めています。

ケンさん、きょんちゃんが、今日ここに泊まってしまおうか、、と悩んでる。俺は天気も悪そうだし、このまま停滞。結局、二人は出発しました。

その途端、土砂降りになる。

山荘目の前を流れる槍沢が滝のごとく荒れ狂うあの二人、本当に大丈夫だろうか。。無理矢理にでも引き止めたほうが良かったのかも。だんだん不安になってくる。

何もすることがないので談話室へ。時間はある。どこの山荘行っても置いてある『岳』、『孤高の人』、ここにもあります。読んだことのない『岳』、ゆっくり読んでみようかな、と1巻から読み始めるものの、止まらない。ビール片手に、ところどころマジ泣き。1人でうるうるしてました。17巻ラストとか鳥肌もんだし。結局全18巻読破。岳は山を通して人生語ってる。一話完結で読みやすいです。

同室になったおっちゃんらにカメラのこと聞かれたり、『先週末もきて、悪天候で槍行けず、今日も来たけど、天気悪いんです。。』と項垂れるオジサンと話したり、風呂入ったり(この山小屋は風呂があります!)外は暴風雨だけれども、またーり過ごす。

明日はどんな天気なのだろうか。。天気予報では変わらず荒れる、とのこと。明日の装備を準備し、パッキング終わらせ、就寝。


Day3 コースタイム
槍ヶ岳山荘 5:00
大喰岳、中岳には向かわず南下、天狗原分岐を経由
槍沢ロッヂ 8:00 着、チェックイン







Day4 - 8月16日

いびきかく人もおらず、熟睡。こういう時、自分がいびきをかいてないことを切に願う。4時半起きで朝飯済ませる。昨日ほどは雨降ってません。本日も天候が崩れる、とのことなので、悪化する前に出発!!上高地を目指します!まずは横尾へ!

二の俣。


水は綺麗だけど、これは、、水かさ増えているのか?

岩は苔に覆われ、緑が深いです。もののけ姫みたい。

横尾到着です!横尾は十字路のようになっており、東に入ると常念岳、蝶ヶ岳を結ぶ稜線、西に入ると涸沢へ、北に槍ヶ岳、となります。次は常念+蝶を縦走したい!ちなみにここから南は登山エリアではないようです。

写真からではちょっとわかりにくいかもしれませんが、ここ、槍ヶ岳から11km、上高地からも11kmで中間地点となります。槍ヶ岳から上高地までで計22km、一日でなんとか下りられそうです。

梓川に架かります。ここを渡ると涸沢へと続きます。



横尾山荘。山小屋ってより、もう旅館みたいな風貌。こんな天気でも人が多い。



横尾野営場にある北アルプス全体を示す地図。写真からは少しわかりづらいですが、ピンクと水色の付箋で、それぞれのエリアでのこの夏での滑落事故や遭難、死亡事故の数と日付が克明に記されています。明日は我が身です。
全くガスが晴れませんが、雨はまだ降らなさそうなので先へ進みます。

更に南下し、新村橋へと到着。



橋を渡ると、5万分の1の地図上で破線コース(よりスキルが問われるコース)へと出ます。何人かのパーティが橋を渡って行きました。涸沢へ向かうのでしょうか。俺に破線コースはまだまだ早すぎます。徳沢に向け更に南下!

徳沢に到着!徳沢ロッヂです。ものすごくオシャレ。

泥だらけの自分では入るのを躊躇するレベル。右はロッヂに併設するお土産物屋。赤い屋根と白いドアが可愛い。お土産もやたらと充実しています。

氷壁の宿、徳澤園。井上靖『氷壁』の舞台にもなった縁の地だとか。




可愛い雰囲気の中に、ずっしり来る。俺は遭難に繋がらないような山行を続けているのでしょうか。


テン場です。かなりの数のテントが見えます。今回の縦走を無事に終えた後には、テント購入するつもりだったので、とにかく目移りする!!!エスパースかアライのエアライズを狙ってます。ぐふふ。

徳沢までくると上高地まであっという間。まず道が平坦です。梓川沿いにひたすら歩きます。

スイカが冷やされてます。夏ですね〜。風情があります。

“そこから道は二つに分かれていた―――” なんちて。冒頭でもなんでもありません。むしろ旅の終盤です。

俺を撮れ、と言わんばかりに凄い勢いで真横に着地した山鳩。


朽ちた枯木を新芽や菌糸類がびっしりと覆います。こういうの大好きです。新しい生命の息吹、力強さを感じます。

古池です。外の濁流をものともせず、高い透明度で底がすぐそこにあるように見えます。



そんなこんなで明神館に到着。なんか晴れてきてます。まぁ、、ガス男ですからね笑

もう上高地はすぐそこ、もう終わりだなぁ、、と思っていると、なんとキョンちゃんに遭遇。あれケンさんは?どうやら昨日、土砂降りの中を二人で上高地まで下山、そこにテント張り、焼肉宴会していたとのこと。た、楽しそう。ていうか二人どんだけ逞しいんだ笑  そしてケンさんは今朝8時のバスで上高地から松本に発ったとのこと。しかしケイちゃんとは連絡がつかないらしく、、ケイちゃん大丈夫か?!

キョンちゃん、ケイちゃんは明日のバスで帰るらしいので、今日は一日暇でぶらぶらしてたらしい。そんなこんなで、明神館目の前にある明神池をキョンちゃんと見に行くことに。明神館軒下に荷物デボし、出発!


明神池。霧が出てます。

こちらも明神池。静かな佇まいです。人がいなかったらちょっと怖いかも。ひんやりしてます。


穂高神社奥宮。キョンちゃんにお参りの仕方を教えてもらい、今回の山旅の安全を祈願します。帰宅までが山旅です!!

途中、山女魚の塩焼きが売ってのでビールと共に頂きます。美味し!!山に入るととにかく飲んでばっか。特にビール。それでも帰宅すると痩せてます。

池も見たし、山女魚も食ったので、後は上高地へ下り帰宅するだけ!!


しかしその前にトワサンクでアップルパイ!!

今回の山行では、このアップルパイが最終目的(笑)であり、実際にとても美味しいです。上高地まで来られた際には是非お試しを。実家にも送ってあげましょう。実はここのロマンケーキとなるものはもっと美味しいらしく。。今回は食べ損じたので、それは次回!!!

上高地では、アルペンホテルで入浴が可能(入浴料500円、タオル代300円)、上高地バスターミナルでは先に松本までのチケット購入、整理券を受け取り、荷物を整理しバスを待ちます。キョンちゃん、バスターミナルまでお見送りありがとう!帰り道はバスと電車で松本まで向かい、そこから特急で新宿、そして横浜まで戻り無事帰宅しました。





Day 4 コースタイム
槍沢ロッヂ 6:00発
二の俣   6:30
横尾山荘  7:30
新村橋   8:10
徳沢    8:20
明神館   9:20
明神池   9:50
上高地   11:30(トワサンクでケーキを注文した時間)



2 件のコメント:

  1. 読ませていただきました。
    激しい山行お疲れ様でした!!!
    単独で強風の朝3時に出発とはすごいですね~~!!
    ごんたにはできないかも(^^;
    朝日の槍は来年の宿題ですね♪
    ごんたも9月3週に計画していた天狗池は台風接近であきらめました。
    来年は仙人池からの剣に挑戦したいと思います。(再来年は秋の下ノ廊下?)
    登山は下山した時から次の宿題ができるのが不思議ですね~♪

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    1. ごんたさん

      コメント頂きありがとうございます!単独で見知らぬ道を夜明け前に出発、もうしません苦笑 多くの先輩方に危なすぎると叱られました。最近一緒に登る多くの仲間にも恵まれましたが、それでも未だに単独はしたくなるのが不思議です。

      いつかは朝陽、夕陽に染まる槍を拝みたいものですね。今年の夏は台風やら前線やらでなかなか週末、連休に恵まれませんでした。剣すごいですね!!私はまだ岩を基礎から学ばなければならないのでお預け状態です。来年夏にでも行けたらいいなぁ。

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